【ホットイナズマ:熱い稲妻】

多々のサイトではホットイナズマなる装置の自作が目に付く様になった。

MTX保存の会や、はるお工房、ゼルビスオーナーズクラブでも話題に上がったほどである。

回路的には単純なので作成をしてみる事にした。

 

【構造】

価格が13000円〜25000円で販売されているホットイナズマであるが、中身は

主に電解コンデンサが2つである。

パーツ代にすれば300円もしない。

内容的には470μFと4700μFを並列に接続した構造である。

470μFは低速回転、4700μFは高速回転域で効果を発揮する様だ。

コンデンサの特徴は充放電の応答性がバッテリーより遙かに高いことだ。

では、なぜコンデンサを使うのかである。

車にはオルタネータと呼ばれる発電機が搭載されており、エンジンの回転に併せて

磁力とコイルの作用で発電されるが、0Vを基点としてマイナスとプラスの方形波と

なっているのだ。

当然、このままではチャージ等が出来ない為、プラスの要素についてだけレギュレータにて

整形して電圧を供給しているのである。

が、それでも0Vから14.4Vまで瞬間的に変動している為、トリクル充電効果が発生している。

イグニッションなどで高圧を使う場合、極力安定した電力を供給する必要がある。

そこでホットイナズマをバッテリーに接続する事で、変動による谷間を埋める様にする事で通常

より安定化した電力が供給出来る様になる事から強力なスパークが期待出来るのである。

スパークが強ければ燃焼効率も高くなり、パワーアップ&燃費アップ効果が出ると思われる。

 

【回路図】

回路図1:標準的な構造の回路である。

 

回路図2:中速域用のコンデンサとモニターLEDを追加した回路である。

 

回路図3:回路図2にコンデンサC2を追加した回路である。

 

回路自体は単純で各コンデンサを並列接続して、バッテリーとの間にヒューズを噛ましている。

1000μFと2200μFは中速域をカバーする事を期待して追加したパーツである。

 

【実際に3種類を作成してみた】

これは回路図1を実際に作成し、ジューCのケースに入れて小型化したものである。

 

これは回路図2を実際に作成したものである。

 

これは回路図3を実際に作成したものである。

 

どちらも簡単な構造なので作ってみると良いかも知れないが、バラック(基盤を使わない)

だと接触によるリークも考えられるのでスポンジやボンドなどで固定した方が良いだろう。

 

【取り付けた感想】

今まで気温が低く、完全に冷えた状態でスタートする際にチョークを使っていたが、

ホットイナズマを取り付けた後では、いづれも一発始動が可能だ。

またCBXについては始動直後は安定しないのだが、比較的に安定したアイドリング

となっており、実際に走行してみてもアクセルの応答性が良くなっている・・気がする。

暫く装着した状態で走行し、応答性や燃費測定を行ってみるつもりである。